中国のホテル
中国のホテルはランクによって政府から『★』が与えられています。ランクは5段階で『★（一星級）』から『★★★★★（五星級）』に分けられています。星の数が多ければ多いほど高級ですが、必ずしも五星級ホテルが四星級ホテルより快適かと言うとそうでもありません。
同じクラスであってもホテルによって差は大きく、「あのホテルと同じランクにしてくれるな」と一部の超高級ホテルでは『超五星級』を名乗るところもあります。
私が上海でVIPをアテンドをする際にはフォーシーズンズ（四季酒店）、ウェスティン（威斯汀大飯店）、浦東の『グランドハイアット（金茂君悦大酒店）』、茂名路の『ガーデンホテル（花園飯店）』あたりを利用させます。ただでさえトラブルが多いこの国で余計なトラブルを抱え込みたくありませんから。
特に小泉首相も宿泊した『ガーデンホテル』は日本のオークラ系列でほぼ全館で日本語が通じ、サービスも一見日本と同じレベルまで中国人をしつけていますので、こうるさい奴はここに放り込んでしまえばあとはホテルが面倒を見てくれるという点で重宝しています。ちなみに中国での私のモットーは「カネで片付くことはカネで片付けろ」です。
一般的には三星級（相当）ホテルまでは普通の日本人がイメージするレベルを維持していると思いますが、サービス面、特に衛生面で過剰な期待は禁物です。ちょっと洗面所でゴキブリと目が合ったくらいで文句を言っていては、チェックアウトまでに疲れてしまうのがオチです。その分料金は150元／泊からと安いのですから、ゴキブリは見なかったことにしましょう。きっと向こうもあなたとの接触は間違いだったと思っているはずですから、あなたがぎゃーぎゃー言っているうちに排水口の中へ帰っていきます。
さてもっと中国らしさを体験したい方は星とは無縁のローカル宿泊所に行きましょう。貧乏な外地人は日本ならドヤ街でもなかなか見られないようなナイスなところに寝泊まりします。市内のあちこちで見かけますが、私はローカルスタッフと一緒にトイレを借りたことから親切なおばちゃんが経営している虹口区のある宿泊所を見せてもらったことがあります。
隣で食堂も経営するやり手のおばちゃんは「うちの客は山東人が多いね」と言っていました。「泊まるならうちは最高だよ」と言われましたが、バックパッカーでもない、私は普通の日本人ですのでどこら辺が最高なのか理解できず、「絶対泊まりたくない」とキッパリ言っておきました。
私が見せてもらった部屋はでこぼこの床に作りつけのベッド。ベッドの上にたたまれた薄い掛け布団は、ほどよくイヤな感じに湿り気を帯びており、中心が白で端が黄色です。逆にシーツは端が白で中心に行くほど黄色です。考えるまでもなくどちらもオーガニック染料による天然デザインです。もし顕微鏡を持って来て布団を詳細にチェックしたら、絶対に一晩を共にしたくないなにかが「ニイハオ」と言うはずです。
ほかには映りの悪そうなテレビ、足がガタガタする小さなテーブル、角が欠けた鏡など。壁にはヒビが入り、モルタルがあちこち剥がれ落ちていて、剥がれていないところは鉛筆による絵画作品『山東省の性交渉（伝：山東省打工）』でいっぱいです。また全ての宿泊者達が上着を掛けるために悪戦苦闘しただろう実用オブジェ『山東省の工夫（別名：変形した針金ハンガー）』が今にも取れそうなドアノブに引っ掛かっていました。
あくまで参考までに日本人としてホテルの部屋に足りない設備について尋ねたところ、電話？外に公衆電話があるよ。シャワー？屋上のトイレの横に水が出るよ。え？トイレは排泄物が溢れていておまけに屋根がない？それがなにか？
宿泊料金は二人部屋でひとり20元／泊だったと記憶していますが、悪いことは言いません、お金は別のところで節約しましょう。
良し悪しは別として、相当笑わせていただきました。
１３年位前、私は北京に住んでいました。
その時、前門という地域に「地下壕がある」というので見学に。
そこは「原子爆弾が落ちてきても大丈夫・」・・とのことで、噂ではどこかの幹部の家につながっているとか、いないとか。
で、この地下壕はその時は「旅館」になってました。
Tobermoryさんの見たようなところだと思われます。廊下にはもちろん鼠も走ってましたし、空気は肺に悪そうで・・・
一泊４人相部屋（仕切りだけですが）で６元か８元だったと記憶してます。
写真（もちろんデジカメなんて無い時代）を探してみようかな？
ホテルの話、参考になりました。
by あおい (2005-06-14 00:16)
はじめて上海に出張したときに宿泊したのは建国賓館です。
初めての海外だったので緊張してたのですが、いざチェックイン！と意気込んで入ると「No Resavetion」とつめたい一言。
へ？
と思いつつ、取引先の人たちが交渉してくれてました。
オイラはそれを見て「中国らしいなぁ」となぜか一安心。
ちなみに昨年珠海で宿泊したホテルは、四ツ星なのに朝目覚めると体中が痒い。
いやぁ中国って何でもアリですね。
by pochi (2005-06-14 01:40)
>あおいさん、さすがに面白いところを見てらっしゃいますね。そのような場所はもはや上海にはないと思いますが、「見たかったー！」「見せたかった！」というところが年々減っていることは確かですよね。
>pochiさん、初めまして。中国において日本人の感覚で何かをしようとすると必ず気がつかなかった落とし穴にハマりますよね。私も中国センスが身に付いてきたせいか、妙なところに気を回すクセがついてしまいました。例えばこのシーツ大丈夫かな？なんて（笑）。
by Tobermory (2005-06-14 21:32)
ガーデンは、出張時代に１度だけ宿泊しましたが、朝飯で和食が揃ってて美味かった～ってのが印象です。水羊羹なんかもありました。（食い気ばっかり）五星級でも、外資系とローカル系って違いますよね～ちなみに出張者は、錦江之星（約２００元）を指定としました(￣ｍ￣〃)まあ、マンションに近くて安いって理由だけです。床がじゅうたんではなくＰタイルなのと、間接照明ではなく天井に蛍光灯なので。。。まるで病室のようです。まあ、しみのついたじゅうたんより良いですよね。
オイラも。。。痒くなる部屋は。。。パスしたいです。特に夏場は最低！！
中国では、安宿に泊まったことないです。日本では、１泊１０００円っていう、婆ちゃん経営の４畳半が最低料金です。
by くま (2005-06-14 22:08)
ホテルについては個別の感想や利用方法、お薦めやびっくりなどとてもこれだけでは語り尽くせませんね。身分証明書の提示や外国人仮宿登記など中国システムもあるし。
ちなみに私のところは出張者滞在ホテルを指定していません。アテンドが必要なヤツは有無を言わさずこちらの判断に従ってもらいますけど（笑）。
by Tobermory (2005-06-14 23:01)
痒くなった部屋ねぇ･･･四ツ星だったんですよねぇ･･･
by pochi (2005-06-16 00:34)
中国ですからねぇ・・・たとえ四つ星でもありえますよねぇ・・・。ましてや地方ですしねぇ・・・。
by Tobermory (2005-06-16 20:31)