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上海忘れがたく

 またひとり日本人が上海に舞い戻ってきました。

 彼は今年62歳で、日本人なら誰でも名前を知っている一流企業に勤めていました。彼と中国との関わりは50歳を過ぎてから初めて経験した海外勤務、上海駐在でした。

 最初はイヤでイヤで仕方がなかった彼でしたが、そんな彼を上海は暖かく受け入れてくれました。

 中国語はまったくできなくても、会社の中では日本語ができる人材だけに囲まれて暮らしていればよかったので、なにも問題はありません。
 また彼は現地最高責任者ですから、当然家から会社までの送迎は運転手付きの専用車です。もちろん接待費や交際費はいくら使っても誰も文句は言いません。毎晩お気に入りの小姐のいるカラオケ屋に入り浸りです。

 本社から出る給料も海外勤務手当など諸々が上乗せされてずいぶん増えました。そのくせ日本だったら自分持ちが当然の家賃やら携帯電話やら新聞代やらはほとんど経費で落ちます。その上、福利厚生の一環として帰国費用会社持ちの休暇や家族呼び寄せ費用支給などもあって、生活にはずいぶん余裕ができました。

 ちょっと彼が帰国したいなと思えば、電話一本で日本に仕事を作れます。毎月2,3回は帰国したでしょうか。日本にわずか一泊だけということもたびたびでした。もちろんビジネスクラス利用でマイルもたまりまくりです。1年もしないうちにチーフパーサーが出発前に彼のところへ「○○様、いつもご利用いただきありがとうございます」とあいさつに来るようになりました。もちろん日本滞在中は海外出張扱いになりますから、出張手当は一日5万円です。

 彼は当初3年の約束で上海に来ましたが、3年目が終わる頃、会社に言いました。
 「もう3年間やらせてくれ」
 何も知らない後任候補が「上海なんて」と嫌がっていましたが、彼は知恵を付けてやる必要はないと思い何も言いませんでした。結局会社は後任がいなかったため、彼はさらに3年間上海駐在生活を送ることになりました。

 さてその6年目が終わる頃、彼は楽しい上海駐在生活を終えて日本に帰ることになりました。普通の人の倍も駐在していましたから、その送別会は盛大なものとなりました。みんな涙を流しながら、「ぜひ、また上海に帰ってきてください」と握った手を離しません。彼もよく面倒を見てやった部下や取引先がこんなに自分のことを思っていてくれたのだと思うと、胸に熱いものが込み上げてきます。

 帰国後、彼はしばらく本社で働き、その後関連会社に役員として出向しました。
 どこに行っても「上海帰り」と名乗ります。みんなも「おー、すげえ。」
 中国のことを語らせればどこの誰にも負けません。しかしそんな中国のことばかり話す彼のことをみんなはだんだん煙たがります。
 おまけになんだか仕事がうまく行きません。中国ではちょこっと聞いてちょこっと判断すれば、なにもかもうまくいっていたのに、日本じゃうまく回りません。命令ばかりしていたおかげで根回しの仕方もすっかり忘れてしまっているようです。

 「もう少し会社にいることはできたんだけど・・・。」
 本社は構成年齢層の歪みからくるポスト不足と厳しい競争に生き残るための人件費削減であえいでおり、彼にも声が掛かりました。早期退職制度を利用すれば退職金に少なくない上積みがあるという若い本社人事担当者の説明を受けて彼は決断しました。

 実は彼にはもうひとつ、早期退職を受けた理由がありました。
 「とにかく上海に戻りたい、そのためには年齢的にもこれがラストチャンスだ。」
 「二人の子どもはもう大学も卒業して、それぞれの職場で働いて自活している。」
 「これからオレは第二の人生を歩むのだ。」

 ただひとつ、彼の思惑通りにならないものがありました。それは奥さんです。奥さんは猛反対しました。
 「なぜ、今さら上海なの。」

 彼は言葉を尽くして上海での夢を語りましたが、結局奥さんの理解は得られず、離婚することになりました。
 「子どもたちにもすっかり呆れられてね。」

 上海に戻ってきた彼はほとんど奥さんに渡した退職金のわずかな残りをはたいて上海にマンションを買い、昔の仲間と連絡を取りました。
 しかし彼が帰国した当時親しく付き合っていた日本人はほとんどが帰国しており、当時親切にしてやった中国人は見向きもしてくれません。ほんの3年前まであれほど目をかけてやった連中が、さも迷惑だと言わんばかりの対応をするのに腹を立て、
 「こっちから、縁を切ってやった。」

 私も彼を知っているひとりでしたので、彼のマンションを訪問する機会を得ました。
 「これから何をなさるんですか?」
 「今までやってきた経験を生かして、中国に進出する企業の手助けをしたい。」

 彼の住居兼事務所になっているマンションのリビングにはコンビニの袋に入ったままの缶ビールとポテトチップ。真新しい机の上には一台のノートPCが置いてありました・・・。

 ・・・私は彼とはそれっきり会っていません。何かの折りに彼を知っている人と話をして、その消息を聞きました。
 「あの人は、だいぶ前に日本に帰ったようだよ。」


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家常菜(家庭料理)を食べよう!

 五個菜一個湯というのは中華料理の基本オーダーです。四個菜一個湯とも聞いたことがあります。ようするに菜(料理)を4品か5品頼んだら、次は湯(スープ)を1品ですよ。という意味です。これはその辺の中華料理屋で出される家常菜(家庭料理)であっても同じようです。

 中国人はさすが美食の国の人だけあって、注文に非常に時間をかけます。フランス人も長々と時間をかけてオーダーしますが、彼らの食べ物にかける情熱は本当にすごいものです。だからその情熱をちょっとは仕事に振り向けてみろよ。

 冷菜(涼菜)からオーダーする本格的な食事の場合は言わずもがな、ちょっとそこらで一時間の昼食を摂る場合でもじっくり時間をかけてメニューを検討します。もちろん店員の方もせかすような真似はしません。それどころか注文を取る店員は今日店が仕入れた材料をしっかり頭の中に入れており、その上で客の相談係を兼ねるのです。ここではその家常菜を出すようなローカルレストラン(中級)でのオーダーを考えてみましょう。

 客がテーブルに座るとやがて店員がメニューを持ってきます。ま、そこで誰が注文するかということでひと悶着(この場合は互いに遠慮し合う)あったりしますが、だいたいホストかホストが指名した人がオーダーを取る店員とこの作業に没頭します。その間他の客は別の店員が注いでくれるお茶を飲みながらタバコを配りあって談笑しながら待ちます。

 「この店はなにか特色菜(特別メニュー)があるの?」
 「ウチは海鮮の種類が豊富ですよ。あとは家常菜がおいしいと評判です。」
 「じゃあ、海鮮はこれとこれ。」
 「これは清蒸でいいですか?こっちはどうやって料理しますか?」
 「・・・それでいいよ。あと肉も食べたいな。」
 「何の肉にしますか?」
 「やっぱり猪肉(豚肉)かなあ・・・」とまあ、こんなカンジで進んでいきます。

 しかも店員は店員で自分の意見をはっきり持っていますから、変なオーダーをしようものならこちらの注文に文句をつけてきます。
 「豚肉を2品頼んでいますよ。どちらか鶏肉にしてはどうですか?」
 「清炒(シンプルな炒め方)がダブってますよ。」
 「すっぽん料理にご飯が使われていますから、炒飯はやめて点心にしてはどうですか?」とまあ、こう書くと結構うるさいですね。

 例えば5人で昼食のテーブルを囲み、「涼菜はいらないよ」として今日の私の気分で上海で食べる一般的な家庭料理5品ならば、
 『雪菜墨魚(イカと高菜の炒め物)』
 『紅焼肉(皮付き豚肉の醤油煮込み)』
 『番茄炒蛋(トマトとたまごの炒め物)』
 『豆鼓扇貝王(ホタテの豆鼓蒸し)』・・・これは家常菜ではないけど一品くらい高級なものを食べよう。
 『清炒巻芯菜(キャベツのニンニク炒め)』といきましょう。
 これなら肉が1品、海鮮2品、野菜2品と考えられ、さらに調理法で見ると炒め物3品に煮込み料理が1品、蒸し料理が1品ととれます。これになにかご飯か餃子か麺をつければ質量ともに文句はないでしょう。欲しい人は『白米飯(白いご飯)』を頼むことにしましょう。

 しかし店員はここでおそらく言うでしょう。「湯(スープ)は?」
 これに足りない料理があるとすればスープです。広東省あたりだとスープから料理が始まると言われるくらいスープなしではお話しになりません。上海では別にスープなしでも問題ありませんが、頼んだ方がぐっとテーブルが締まります。『酸辣湯(ピリ辛の酢のスープ)』でも頼んでおきましょうか。安いし。

 これで店員に「差不多了吧(もういいだろ)?」と尋ねれば、人数と頼んだ料理の量があっていれば「そうですね」とかなんとか言って「飲み物はどうしますか?」と次のステップに進むはずです。

 お昼だけど午前中の仕事はうまく行ったし、代理店の社長がいるから最初にちょっとビールを飲んで、あとはお茶をもらおう。おっと酒が飲めないAさんがいたな。「Aさん、なにか飲みたいものありますか?コーラでいいですか?」と尋ねて、やっと注文は終了です。ちなみに中国人がコーラを飲みながら食事をすることは珍しくも何ともありません。

 店員は不要なグラスを片付けたりして、注文を終えたこちらはやっとお絞りで手を拭きながら談笑の輪に入っていきます。後は料理が来るのを待ちましょう。ちなみに上で私が頼んだ料理は当然店によっても違いますが、飲み物込みで全部で150元(2,000円)くらいでしょう。それでもちょっと高級な部類でしょうね。


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日中の報道メディア

 先日、日本のTVを見ていると日中関係の問題について中国政府の強硬な姿勢が報道されていました。「また中国はしょーがねーなー」と思いながら、さて中国側の報道はどうかな?と逆メディアチェックをしました。

 『人民日報』や『新華社』には日本語ページもありますので、中国語の知識は何も必要ありません。別に珍しいことではありませんが、このときも日本でニュースになったことが中国メディアに報道された様子はありませんでした。もちろん日中関係のトピックが中国で報道されても日本では報道されないケースもあります。

 日中双方でニュースになっているトピックについては、中国メディアの報道を中国の人間だったらどう感じるだろうと、あまりない想像力を働かせて見たりすることがありますが、確かに日本を嫌いになってしまうかもしれないなと思います。これは日本のニュースだけを見ていれば中国が嫌いになってしまうだろうという印象と同じです。
 別に中国メディアもそれを狙っているわけではないのかも知れませんが、中国の立場を正当化しようとすればするほどそうなってしまうのでしょう。逆に日本のニュースは視聴率など商業的理由からか、よりセンセーショナルな事柄にスポットライトが当たりがちです。

 日中双方の報道姿勢や報道機関が依って立つ組織の違いはありますが、いずれにしても報道には議論がなく、相互発信もできませんので、報道する側の姿勢と同様、受け取る側の姿勢も重要です。より客観的に事実をつかもうとすると、本当の意味で情報を収集して取捨選択する能力が問われます。

 しかし報道を受け取る姿勢について真剣に考えているのは、私自身も含めて日本人よりもむしろ中国人の方です。中国人が真剣になるのは報道規制の存在を自覚しているからでしょうか。それとも日本人はニュース番組があまりに氾濫しているためにニュースを得ることに対して普通に一日を過ごせば耳に入ってくるさと真剣に時間を割かないのでしょうか。
 もちろん日中を比較すれば、どう見ても問題が多いのは中国メディアですが、あまりにも多くの日本人は自国のメディアに頼りすぎていて自ら外国のメディアをチェックしないと感じます。

 その点中国人知識階級の多くはなんらかの外国語をマスターしていることが多いこともあり、外国メディアの報道もチェックします。中国の報道規制は外国の報道は何でもかんでもというわけではなく、例えばロイターの報道は私の知る限り中国から見られなかったことがありません。
 中国人知識階級は日本のメディアもよく見ていますが、特に日本のTVの報道は、欧米や香港などのメディアに比較して「どーせ、日本の報道でしょ」とレベルが低いと捉えているフシも見受けられます。ワイドショーをニュースだと思っていた人もいましたから多少の誤解もあるかも知れませんが、少なくとも彼らのニュースを得るということに対する姿勢は日本人のそれに比較してより真剣だと感じます。


クルマの助手席

 中国人が一人でタクシーに乗るときにはほとんどの人が助手席に座ります。

 助手席に座る理由は見晴らしがいいから?道を知らない運転手に指示しやすいから?人によっていろいろ言いますが、いつもの如くあまり考えていないだけだと思います。
 もっとも中国人は日本人と異なり、一番格上の人が助手席に座ることがあります。さすがにある程度以上大きな会社のトップなどはそういうことをせず、だんだん減ってきてはいるようですが、今でもローカル色の濃い中小企業や大企業であっても営業所レベルではそういう座り方をしているのを見ることがあります。

 ところがタクシーの助手席というのは、ある程度以上身体の大きな人にとってさほど快適な席ではありません。特に上海市内を走るタクシーは『サンタナ2000』という小型車がタクシーの主流である上に、暴漢から運転手を守るために側面から後背面にかけて分厚い透明プラスチックの防護カバーが覆っていて、しかもシフトレバーが真ん中にあるため、助手席はかなり圧迫感があるのです。
 したがってみんな少しでも圧迫感を和らげるために助手席の椅子を目一杯後ろに下げて、スペースを広くしようとします。

 そんなタクシーに今度は日本人である私たちが乗り込みます。私たちは普通後部座席、それもドアに近い助手席の後ろの席に座りますが、みんなが助手席に座った結果、その席は非常に窮屈な状態になっています。
 特に個人的な理由から言わせてもらうと私は身長が181cmあるので非常に困るのです。ただでさえ大股開きで膝を動かすこともできないのに、前がこんなに狭くてはつま先が前の助手席の下に入り込んだり、ひどいときには靴の裏と裏を合わせてまるでヨガです。

 中国でこんな目に合うのは日常茶飯事ですが、乗り込んでから気づいたところで運転手も防護カバーのせいで助手席のシートを前後に動かすレバーまで手が届きませんから、基本的に我慢するしかありません。長い距離を移動するときにはあらかじめシートの位置を確認して、最適な位置にしておく必要があります。

 そんな苦労をしているのならオマエも助手席に座ったらどうだと言われることもありますが、それだけはゴメンです。
 中国に来たことがある方ならお分かりだと思いますが、この国の交通事情は最悪の部類です。特にクルマの交通マナーが悪く、加えて歩行者も自転車も交通ルールを守りません。
 当然事故も多く、中国全土で毎年12万とも13万とも言われる人が交通事故で亡くなっています。毎年地方中堅都市が一個消滅している、あるいは毎日一機ずつ300人乗りの飛行機が落ちているようなものですね。

 私がこちらに来たばかりの頃、上海郊外にある中国企業のトップと知り合う機会を得ました。とても感じのいい方で話も弾み、翌週再会することを約して別れました。
 しかし彼はその数日後に亡くなりました。クルマに乗っていての交通事故でした。後にそのクルマには四人乗っていたが亡くなったのは彼一人だったということを聞いて、きっと彼は助手席に座っていたのだろうと想像しました。


外地人の少年

 ショック。。。下書きを公開していました。6時間くらい。。。誰か見た人いる?いるだろうなあ、8pvになっていたもの。いつかちゃんとした記事をUPするから、それまで忘れて。さて今日の記事はこっちです。

 上海には多くの『外地人』がいます。上海で外地と言えば広義では上海以外の土地を指しますが、ここで言うのは「田舎の貧しい地方」という意味です。

 ある者は喰うに困って、ある者は成功を夢見て、またある者は騙されてそれぞれ上海にやってきますが現実は非常に厳しいものです。
 ろくな教育も受けず、つぶしの利く技術もなく、まして都会の荒波にもまれたこともない田舎者は、魔都上海に跋扈する魑魅魍魎たちにさんざん弄ばれ落ちぶれて、信じられないような低賃金で安くこき使われ、やがて使い物にならなくなったら無情にも捨てられる運命です。

 しかしそんな彼らにも子どもはいます。上海人の子どもたちとは生まれたときからずいぶんスタートラインが違っていますが、中国の社会主義は決して平等ではないという例のひとつです。

 上海人の子どもたちはさっぱりとした制服を着て、首に黄色などのスカーフを巻き、祖父母や両親のこぐ自転車の後ろに座って登校します。やがて授業が終わると、迎えに来た家族らとともにそれぞれの家に帰っていくのです。

 ところが外地人の子どもはそういう生活とは無縁です。彼らは学校にも行かず、親も喰うための日銭を稼ぐのが精一杯でろくろく面倒をみてやれません。年端もいかないような少年たちですが、似たような境遇の者同士で徒党を組んで、自分たちでカネを稼ごうとします。

 どこにでも悪い大人というのはちゃんといて、そういう子どもたちに目を付けて窃盗やスリ、ひったくりをさせます。子どもなんて捕まったところでオレの知ったことじゃないとでも思っているのでしょう。
 裏で手を引いている大人がいることは明らかですが、目に見える範囲では大人の姿はなく少年だけでグループを作っています。年齢は、発育不良などもあるでしょうからよく分かりませんが、12、3歳から17,8歳くらいでしょうか。繁華街や公園、地下鉄の駅などでたむろしている光景をよく見かけます。

 一度、地下鉄入り口の階段を降りていく女性のバッグから小学生にしか見えない少年がサイフを抜き取ろうとした場面に出くわしたことがあります。
 その時私は上りのエスカレーターに乗っていたのですが、私のすぐ前に立っていた中年の男性がいち早く気づき大声で一喝したため、サイフを取ろうとした少年は階段の上で笑って見ていた連中と一緒に悪態をつきながら逃げていきました。

 犯罪までさせなくても似たようなことを考える大人はいるようです。昨日私がタクシーに乗って外灘公園の前を通っていたときのことです。
 渋滞に巻き込まれて身動きが取れなくなり、息苦しさから窓を開けた途端、前から一見してそれと分かる外地人の少年グループが10人程度こちらに向かって駆け足でやってきました。
 彼らは私が乗っているタクシーの横を走り抜けざま、全員が何かトランプのカードのようなモノをひゅんひゅんとクルマの中に向かって投げ込みます。かなりの勢いでしかも至近距離ですから身体に当たって結構痛い思いをしました。
 あとで手に取ってみるとどこかの旅行会社の案内ビラでしたが、名刺サイズの紙にビニールコーティングされていてかなり硬いものです、目にでも当たっていたら大事になっていたでしょう。

 前の助手席にも同様に投げ込まれた大量のカードが散乱しており、運転手は慌ててウィンドーを上げているところでした。後方のクルマの列も軒並みやられているようです。
 やがてクルマはゆっくり動き出しましたが、少しも進まないウチに今度は別の少年たちが道路に沿ってこちらを向いて並んでおり、「うわー、構えているよー」と思うまもなく、次々にカードを投げつけてきました。驚くべきことにほとんどのカードが半分も開いていない窓のすき間から入り込んできます。さすが雑伎団の国。きっと毎日やっているんでしょう。オマエら、どうせやるなら胡錦涛のクルマにやれよ。オレは関係ないんだから。


おみやげどうしよう?【vs日本にいる日本人】

 日本に帰国するとなると避けては通れないのが日本に持って帰るおみやげです。
 今春上海に赴任されてきた方が商談後に「ところで帰国するときにどんなおみやげを買って行かれます?」と尋ねてきました。「相手にもよりますが、誰にあげるんですか?」と私。
 「いや、誰ということはなくて、友人とか会社の同僚とか。」うーん、それが一番難しいね。お客さん。

 私は中国で欲しいモノがあまりありません。買い物は大好きなんですが「欲しいものがない!」「カネを使いたい!」と妙なフラストレーションがたまります。そのただでさえ欲しいモノがない中国で、人様が欲しがるような果たしてあるだろうか?しかも友だち/同僚レベルですから、あんまりカネをかけずに。
 しかしせっかく人にあげるものならば、なるべくかさばらなくて珍しくて長持ちして使い勝手がよくて喜ばれて相手の負担にもならずまああなたってセンスがあるわ次はもっとたくさん買ってきてねほかの人にもあげたいからと思ってもらえるモノを探したいなんて思いますが、それはどだい無理な話というものです。

 無理でもそこを考えれば最初に思いつくのは中国超定番ですが、お茶とお菓子とパンダです。
 でも中国茶は好きな人には喜ばれるけれど、分からない人には難しいし、人には好みというものもある。お菓子も「ライチキャンディー」や「サトイモチップス」あたりは日本人好みとは思うけれど、あまりに安っぽく見えるので、喜んで口に入れてもらえるかどうかアヤシイ。味もだけど安全性とかやはり日本のお菓子に敵わない。
 かと言って今さらパンダのぬいぐるみやタオルハンガーなんかもらったところで、喜ぶ人がいるとは思えない。難しいですね。

 中国みやげ隠れ定番ですがDVDなんてゆー手もあります。TVアニメなら「鉄腕アトム」から始まって「アルプスの少女ハイジ」「宇宙戦艦ヤマト」「機動戦士ガンダム」「ルパン三世」「うる星やつら」「スラムダンク」「攻殻機動隊」「ポケットモンスター」「ONE PIEACE」などありとあらゆるものが一セット30元から。もちろんルパンの最終回はいつ見ても感動します。

 アニメの映画もあります。宮崎駿のジブリセットは「カリオストロの城」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」から「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」まで、誰も要らない「平成たぬ(ry」まで全部入って100元。
 「ハウルの動く城」だけ別売り9元。私は最初の方だけ観ましたが映画館隠し撮りバージョンだったので、途中で目と頭が痛くなりました。画面を横切る誰かのアタマのシルエットもあるし、臨場感たっぷり。違うだろ、バカ。

 またTVドラマもよりどりみどり。昔のトレンディードラマから「ウォーターボーイズ1&2」「白い巨塔」、「利家とまつ」みたいなNHK大河ドラマもあります。一セット50元くらいから。
 邦画なら黒澤「七人の侍」や小津「東京物語」から始まって最近のヒットは「スイングガールズ」、洋画だって「ローマの休日」「荒野の七人」から「スパイダーマン」「少林サッカー」どれも日本語字幕スーパー付リージョンフリーで一枚8.5元。
 でもひとつだけ難点があってほとんどみんな海賊版ですから、日本に持ち込み禁止!です。あれ?みやげになってねーよ。

 予算に余裕があれば『Simply Life』や『舒芸』に代表されるシノワズリショップ。永嘉路にあったフランス人女性オーナーの店はなくなってしまいましたが、まだまだ上海中に点在しています。
 昨年のヒットは『舒芸』にあった定期券入れ。日本でもかざすだけの『Suica』が普及したおかげでケースに入れたまま改札が通れるようになったんですね。シノワズリなデザインが東京の女性社員にウケていました。ちなみに上海にも『交通カード』がありますが、上海小姐はバッグごと「うりゃー」ってカンジで改札にかざしています。ただこれもハイテク立国日本は来年にも『モバイルSuica』導入で要らなくなりそう。。。

 超定番の友誼商店なんかも行きますが、茶器、筆や硯、麻雀牌など定番リクエストを買うならともかく値段は高いし商品に新鮮味もない。おまけに似たようなモノが花鳥市場でも手に入る。しかし花鳥市場にあるモノはやはりどことなく安物っぽい(実際安物なんだけど)・・・とまあ、こんなカンジです。

 私もいまだにおみやげにはアタマを悩ませますが、冒頭の彼にはこう答えておきました。
「もし美術館や図書館、博物館のショップを覗いたことがなければ、一度行ってみてはいかがですか。」
 例えば上海博物館のショップ。入り口は狭いけれど奥の階段を下りればもうひとつスペースがあり、意外と広く感じます。収蔵品にちなんだステーショナリーや小物などが値段もそこそこで手に入ります。評判が良かったのは収蔵美術品を模した書類ホルダー、極小絵皿、一筆箋、マグネット、しおりの順でした。
 行ったことのなかった人は帰国前にどうぞ。わざわざ入場料を払って博物館の中に入らなくても、売店には直接入れます。


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中国に技術移転

 一般に中国人が考える技術と日本人が考える技術には大きな違いがあります。

 中国人は技術を「カタチあるもの」として捉え、品物のように扱えると考えますが、日本人は「カタチなきもの」として捉え、品物のようには扱えないと考えます。例えれば中国人は技術を「有形文化財」と捉えますが、日本人は「無形文化財」と捉えます。

 このように捉え方が異なると、中国に進出している日本メーカーでよく扱われる「技術移転」に対して方法論が異なります。中国人は「サンプルを見せろ」「図面を寄こせ」となりますが、日本人は「工程管理を見直せ」「従業員教育を徹底しろ」となるのです。

 技術は植物に例えることができます。あるものは雑草のようにどこにでも簡単に根付くことができ、あるものは水をやらなくても育ち、あるものは寒さに強いなどです。
 しかし付加価値のある技術の多くは畑で作る野菜のように、土作りから始まって、水をやり、肥やしを与えて、雑草を抜くなど手間をかけてやる必要があります。これは技術水準の維持、品質管理に相当する部分で、種まき(技術移転)だけでなく手間もかけてやってはじめて価値ある商品を生むと考えています。

 中でも先端技術とは特殊な環境で生まれ、特殊な環境で育った、そこでしか生育することのできない繊細な植物のようなものです。研究所の実験設備にあったような特別な植物を自宅に庭にポンと植えたところで、枯れてしまうのがオチです。枯れなくても期待していたような果実はできませんし、種子(次世代技術)も手に入らないでしょう。

 技術には土壌というものがあります。日本の技術が素晴らしいのではなく、そういう技術が生まれ、育ち、そしてまた新しい技術が生まれる日本の風土、土壌が素晴らしいのです。多くのメーカーの日本人管理職が中国で商品を生産するために技術移転しようと図っていますが、肝心の中国人が土壌が大事だということを分かっていない。
 そこで中国人の理解を放っておいたり、日本人管理職が未熟だったりすると「有名メーカーのMade In China」と呼ばれる有名メーカーなのにちょっとアヤシげな商品が市場に出てきてしまうわけです。

 技術そのものを移すのではなく、技術を維持し、新しい技術が生まれる土壌を作ってこそ、本当の技術移転なのですが・・・ニヤけたみんなの顔が目に浮かんできます。オマエら、本当にそれでいいのか?また何も考えてないだろ?お、ひとり目の色が違うな!ああ、Aくん、キミか・・・。


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中国のホテル

 中国のホテルはランクによって政府から『★』が与えられています。ランクは5段階で『★(一星級)』から『★★★★★(五星級)』に分けられています。星の数が多ければ多いほど高級ですが、必ずしも五星級ホテルが四星級ホテルより快適かと言うとそうでもありません。
 同じクラスであってもホテルによって差は大きく、「あのホテルと同じランクにしてくれるな」と一部の超高級ホテルでは『超五星級』を名乗るところもあります。

 私が上海でVIPをアテンドをする際にはフォーシーズンズ(四季酒店)、ウェスティン(威斯汀大飯店)、浦東の『グランドハイアット(金茂君悦大酒店)』、茂名路の『ガーデンホテル(花園飯店)』あたりを利用させます。ただでさえトラブルが多いこの国で余計なトラブルを抱え込みたくありませんから。
 特に小泉首相も宿泊した『ガーデンホテル』は日本のオークラ系列でほぼ全館で日本語が通じ、サービスも一見日本と同じレベルまで中国人をしつけていますので、こうるさい奴はここに放り込んでしまえばあとはホテルが面倒を見てくれるという点で重宝しています。ちなみに中国での私のモットーは「カネで片付くことはカネで片付けろ」です。

 一般的には三星級(相当)ホテルまでは普通の日本人がイメージするレベルを維持していると思いますが、サービス面、特に衛生面で過剰な期待は禁物です。ちょっと洗面所でゴキブリと目が合ったくらいで文句を言っていては、チェックアウトまでに疲れてしまうのがオチです。その分料金は150元/泊からと安いのですから、ゴキブリは見なかったことにしましょう。きっと向こうもあなたとの接触は間違いだったと思っているはずですから、あなたがぎゃーぎゃー言っているうちに排水口の中へ帰っていきます。

 さてもっと中国らしさを体験したい方は星とは無縁のローカル宿泊所に行きましょう。貧乏な外地人は日本ならドヤ街でもなかなか見られないようなナイスなところに寝泊まりします。市内のあちこちで見かけますが、私はローカルスタッフと一緒にトイレを借りたことから親切なおばちゃんが経営している虹口区のある宿泊所を見せてもらったことがあります。
 隣で食堂も経営するやり手のおばちゃんは「うちの客は山東人が多いね」と言っていました。「泊まるならうちは最高だよ」と言われましたが、バックパッカーでもない、私は普通の日本人ですのでどこら辺が最高なのか理解できず、「絶対泊まりたくない」とキッパリ言っておきました。

 私が見せてもらった部屋はでこぼこの床に作りつけのベッド。ベッドの上にたたまれた薄い掛け布団は、ほどよくイヤな感じに湿り気を帯びており、中心が白で端が黄色です。逆にシーツは端が白で中心に行くほど黄色です。考えるまでもなくどちらもオーガニック染料による天然デザインです。もし顕微鏡を持って来て布団を詳細にチェックしたら、絶対に一晩を共にしたくないなにかが「ニイハオ」と言うはずです。

 ほかには映りの悪そうなテレビ、足がガタガタする小さなテーブル、角が欠けた鏡など。壁にはヒビが入り、モルタルがあちこち剥がれ落ちていて、剥がれていないところは鉛筆による絵画作品『山東省の性交渉(伝:山東省打工)』でいっぱいです。また全ての宿泊者達が上着を掛けるために悪戦苦闘しただろう実用オブジェ『山東省の工夫(別名:変形した針金ハンガー)』が今にも取れそうなドアノブに引っ掛かっていました。

 あくまで参考までに日本人としてホテルの部屋に足りない設備について尋ねたところ、電話?外に公衆電話があるよ。シャワー?屋上のトイレの横に水が出るよ。え?トイレは排泄物が溢れていておまけに屋根がない?それがなにか?

 宿泊料金は二人部屋でひとり20元/泊だったと記憶していますが、悪いことは言いません、お金は別のところで節約しましょう。


中国に嫁いだ日本人

 もう数年前になりますが、取引先の人とふらりと入ったクラブのママは30がらみのきれいな日本人でした。

 ほかに客もなく、当時はママが日本人というのもちょっと珍しかったので話をすると「私は中国人と結婚しちゃったから、がんばってダンナを養っているんです」と言います。私が笑って「ダンナさんはヒモなの?」と尋ねたら、「養っているというのは冗談ですが、ダンナよりだいぶ収入が多いんです」ということでした。

 なるほど日本人と中国人が結婚するとそういうこともあるだろうなと思いながらさらに話を聞くと「でもウチのダンナは日本語もできるし、中国人にしてはかなりの高給取りだからまだマシ」で、「でもいつか帰国することになっても、年金がないことなどを考えると不安」とのことでした。

 またママは中国人と結婚した日本人女性の会に入っていました。そこでは月に一度とか、みんなで集まっては食事をしたり、おしゃべりをしたりするそうです。私が「いろんなことを相談し合えて、似たような境遇の者同士で話も弾むだろうね」と言うと、ママは「実はそうでもないんですよ」と顔を曇らせました。

 それまでは特に何と言うこともなく楽しくやってきたのだが、最近その会合のメンバーがだんだん二つのグループに分かれてしまって、楽しくなくなってきたということでした。それはどういうことか尋ねますと、会のメンバーであるひとりの女性のことを話してくれました。

 その日本人女性は上海の中心部からかなり離れたところで中国人に囲まれて生活しています。彼女のダンナは郊外出身の上海人で、ダンナが1年半ほど日本で旋盤工として研修(おそらく名目で実態は就労だと思われる)しているときに知り合い、結婚しました。子供は2人で下の子はまだ生後6ヶ月にも満たないという4人家族です。

 家庭の収入はそのダンナの収入だけで、中国人の平均よりやや高いだけの1,500元(約2万円)しかありません。彼女の家はローカルアパートで、狭い台所ともっと狭いシャワー兼用のトイレのほかは6畳程度のただ一つの部屋しかなく、そこに4人が床を並べて寝ています。しかしどんなに切り詰めてもなんとか食べていくのが精一杯です。

 彼女は結婚して初めて中国に来ましたから中国語があまり上手ではなく、子供も幼いため当然仕事にも就けません。しかしダンナの両親にとっては違います。中国では子供を産んだら嫁はさっさと外で働いて金を稼ぐのが基本です。母親が働いている間、子供はどちらかの親か近所のお手伝いさん(アーイー)が面倒を見ます。働かないで家にいると「遊んでいる」と見られます。ダンナの両親は、嫁は日本人だからさぞ給料は高いことだろうと期待していたそうです。しかし彼女は日本の普通科の高校を出ただけです。それではさすがに上海で就ける仕事はありません。

 それに彼女としてはやはり幼い子供の面倒は自分で見たい、日本人の常識で考えて、中国人の育児というのは相当なギャップを感じるものです。ダンナの両親が毎日のようにやってきては育児にあれこれ口を出し、仕事をしないことを咎めるかのような視線に耐え切れず、泣いて頼んで距離を置ける今のところに引っ越したそうです。

 彼女の家では日本の衛星放送なんかもちろん見られません。国際電話も高くつくので、日本にいる両親と話すのは向こうから掛かってきたときだけ。以前は日本にいる母親が心配して毎晩のように電話が掛かっていたそうですが、あれこれ心配されるとかえって辛くなるので、あまり電話をしないでほしいと言っているそうです。

 もちろんパソコンなんか買えるはずもないので、彼女は日本に飢えています。ですからたまの日本人同士のコミュニケーションが楽しみで、会合があるときは欠かさず子供たちを連れて遠いところを2時間近くもバスに揺られてやってきます。

 でも中国人と結婚する日本人は増えても彼女と同じように経済的に困窮している人はいない、むしろ日本人の感覚から見てもお金持ちな人が多いので、だんだん彼女はそういう会合に、同じ日本人の集まる場所に顔を出しにくくなったそうです。
 日本人が嫁いだ中国人家庭の平均収入は80年代、90年代に結婚した人たちより、00年以降に結婚した人たちの方がはるかに高いそうです。
 新しく来られた人たちは普通の日本人の感覚で、一回で数百元使うレストランやコーヒー一杯50元の高級ホテルに行きたがりますが、彼女のような家族4人で1,500元の収入しかない人にはそんなところに行くことはできません。

 彼女はいくら日本に帰りたいと思ってもそんな収入では航空券も買えません。子供が幼いので一緒に行くとなったらさらに余計にお金がかかります。日本の両親も年金生活に入っていて、とても援助できるような状態にありません。なるべく考えないようにしているけれど、ふとした時に「もう両親とは生きているうちに会えないかも知れない」と思って涙を流すことがあるそうです。

 初めて聞いた時はショックを受けました。「愛があれば・・・」という言葉はありますが、彼女が払った代償は大きすぎると思いました。


中国の多様性

 中国を論じるときに、その『多様性』というのはよく言われますが、本当にその多様性を理解している日本人はまだまだ少ないのではないでしょうか。言い方を変えれば『日本の常識』を身に付けてしまっているからこそ、『中国の多様性』について想像が働きにくいと思います。

 一昔前、「日本人は個性がない」という評価を受けていました。これは北から南まで同じくらいの給料をもらって、ひとつの歴史、ひとつの言語、ひとつの文化を持ち、同じ社会に暮らしているわけですから、みんな同じようなことをするのは当然だと言えます。

 「いや、日本の歴史や文化はひとつではない」とお叱りを受けそうですが、派生した文化や少数派についてはちょっと目をつぶっていただきましょう。中国でそのレベルの違いまで論じていては気が遠くなります。

 日本の地域で考える多様性は北海道から沖縄まで。しかし現代日本で北海道と沖縄にどれほどの差があるでしょうか?細かく言えばいくらでもありますが、それは中国に比較すれば多様性の『次元』が違う議論です。
 また東京人と大阪人の違いは私も論じたりしますが、別に言語や顔が違うわけでもない。これも『次元』の問題です。中国人なら東京-大阪間400kmは「近い」と言い、東京人と大阪人は「違わない」と言うでしょう。

 中国人の違いは日本人の考える違いと次元が異なります。
 中国の広さはほぼヨーロッパ全域に匹敵します。言葉も文化も顔まで違う。姓だけで他民族だということまで分かってしまいます。まあ乱暴ですがイタリア人とフランス人とドイツ人とロシア人が同じ国に住んでいるようなものです。
 それに加えてさらにひどい貧富の格差があり、教育の格差があり、遵法違法も人それぞれ・・・と続けていけば、「中国人とはいったいなんだ?」となります。

 彼らから見た日本人は「同じ」です。また中国人に限らず外国人が言う「日本人は・・・」と言われる言葉はまあ、だいたい当たっていると感じます。

 しかし「中国人は・・・」と括りきれない。理解しようとすればするほど、真面目な議論であればあるほど、なかなか使えない言葉です。従って「中国人の立場」に立って見たり考えたりすることが非常に難しく感じます。
 私も厳に慎まなければならないと思っていますが、ついつい使ってしまいます。日本人と違うことは確かなんですが。


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